2010年9月28日火曜日

収益費用アプローチと資産負債アプローチの違い

基本の仕訳はかんたんで収益費用アプローチの考え方を紹介しました。

収 益 - 費 用 = 利 益

ですね。

これが、資産負債アプローチだとどうなるか。

単純に考えたのが次の図です。











要するに

期首純資産 - 期末純資産 = (包括)利益

ですね。

まるっきり利益の考え方が違うことがわかりますね。

2010年9月27日月曜日

基本の仕訳はかんたん

会計の基本となるのは、
  • 収  益 (右:貸方)

  • 費  用 (左:借方)

  • 資  産 (左:借方)

  • 負  債 (右:貸方)

  • 資  本 (右:貸方)
        の5つです。

右の()内は、それぞれの項目の基本的な配置を意味します。




会計の仕訳は、左の図の7つの仕訳が基本になります。
5つの要素をパズルみたいに左と右に配置すればいいのです。

最近では、合格率の低い(10%以下!?)簿記3級も
基本的には上の7つの仕訳パターンを頭にいれて、
何が”5つのうちのどれになるか”を覚えていけば、
だいたい問題がわかるのではないかと思います。




①~④は、”収益”と”費用”が登場します。
⑤は基本的には会社の立ち上げ時か、増資などの特殊なときにしかでてきません。

⑥、⑦は、”収益”と”費用”がでてきません。
一般的には、⑥、⑦の資産は現金か預金となります。

⑥はお金をもらって、相手に商品やサービスを提供する義務がある、
すなわち、(借方)現預金 (貸方)前受金 のイメージです。

⑦は掛けで買った商品の代金を支払う、
すなわち、(借方)買掛金 (貸方)現預金 のイメージです。

7つの仕訳の具体的な話は、別の機会で紹介します。


上の7つの仕訳を集計すると、
貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)になります。

次の図ですね。さっきの図の①~⑤までを集約してみてください。


B/S、P/Lはこうしてできています。
ここでの純利益の出しかたは、収益-費用です。
単純化すると純資産は、資本に利益を積み上げていったものになります。

これが、日本基準での考え方ですね。
つまり、利益は収益と費用の差額だということ。
"収益"と"費用"があって、"資産"と"負債"はあとからくっついてくる。

収益費用アプローチの考え方なんです。

2010年9月26日日曜日

導入前に知っておくこと

国際財務報告基準(IFRS)の特徴とは?と聞かれたら・・・

  • 資産負債アプローチ

  • 公正価値の測定

  • 包括利益の概念

  • 経常損益区分がない

  • 見積りが多い

  • プリンシパルベース

   ・・・・といろいろ思い浮かびます


これらの総論を学ぶことはとても大事です

最近の日本基準でもこれらの考え方を用いた基準がでてきています
資産除去債務に関する会計基準がそれです

どのような考えからIFRSのルールができているのかを知るには、
中央大学アカウンティングスクール教授の高田橋先生の
「導入前に知っておくべき IFRSと包括利益の考え方」を読むとイメージがつきやすいです





いろいろなところで評判がよい本です
初めてIFRSの本で途中でとまらず、眠くならずに読めたので、とてもおすすめです

自分のペースで会計を学ぶ

今、会計の世界は大激動の時代です。
新しいルールが毎年のように増えたり、改訂され、経理部門だけでなく
どの部門もその対応に追われています。

最終的には国際財務報告基準(IFRS)が導入され、
世界のルールが統一されるまではルールが落ち着かず、
毎年毎年、会計ルールの変更に対応しなければならない大変な時代です。

仮にIFRSが導入されても、会社法や税法の関係で日本基準(J-GAAP)は残り
二本立てで進んでいくことになると思いますが、どのような形になるか今のところわかりません。

私は、5年ほど会計監査の仕事に関わっていますが、
会計についてもう一度、学びなおしてみたいと考えています。

この5年ほどでも、たくさんの会計基準が適用されていますが、
今後のIFRS導入にあたっては、付け焼刃の対応では済まなくなると思いますので
各論ではなく、総論についてもしっかり学んでおく必要性を感じています。

このブログでは、自分のペースで学んだことを記録していきたいと思います。